自分にぴったりな学校・園と出会うために、
前回は、「学校の形態のいろいろ」についてお話ししました。
今回は、「子どもに合わせて選ぶには?」についてお話したいと思います。
男の子

よくイベントでも、多様な教育それぞれの特徴をお伝えすると、
「それぞれの教育に合う子どもの傾向はありますか?」という質問をいただきます。
子どもに合うものを選んであげたい、というのは当然です。

まず、これは感覚値ですが、9割方の子どもは、どんな教育でも馴染むことができるようです。
やはり、『生きる力』をはぐくむ教育のあり方として、
一人ひとりをよく見て、それぞれが「その子らしく育つ」ことを大切にしているからだと思います。
例えば、森のようちえんは野外なので活発な子にしか向かないとか、
モンテッソーリは屋内が多いので大人しい子にしか向かない、といったことはないといえます。
むしろ、親がその教育に本当に共感しているか、学校・園を信頼しているかということを
子どもは敏感に感じ取るので、基本的には、親自身がしっくりくるところをいかに選ぶかが
大切だとお伝えしています。

ただ、色々な『生きる力』をはぐくむ学校・園の現場でお話を聞くと、
どんなに素晴らしい教育をしていて、一人ひとりに合わせた対応をしていても、
「合わなくてやめてしまう子」もいるのは確かなようです。
「教育」に合わない場合もありますし、その「学校・園(人など)」に合わない
という場合もあると思います。

正直なところ、これを事前に見分けるのは難しいように思います。
大切なのは、もしも入園・入学した後に、子どもが「行きたくない」と
言い出したり、様子がおかしいときには、子どもの心の声を聞いて対応しようという心構えだと思います。
一番子どもにとって辛いのは、
「こんなに素晴らしい学校(園)なんだから、不登校(不登園)になるはずがない」
と、大人が頑なになってしまうことです。
もちろん、一時的なことだったり、解決できる原因がある場合も多いと思います。
でも、「もしかしたら、どうしてもこの子には合わないのかも」という可能性を、
そして、そういう例は決してありえないことではないと知っておいていただければと思います。

ちなみに、これは余談ですが…
学校・園で話を聞いていると、「○○教育のところから移ってきた子がいる」
という例もたびたびあります。(子どもでなく親が原因の場合もありますが)
そういうときちょっと感じるのは、そうした例があると、
「だから、○○教育はあんまりよくない」という印象を持ってしまう場合が多いことです。
でも、そういう話が、全ての教育の学校・園にあるのです。
つまり、××教育が合う人もいれば、○○教育が合う人だってたくさんいるのですが、
個々の学校・園の側は「他の教育が合わなかった人」としか接する機会がないだけなのです。
自分が関わっている教育を信じることは大切ですが、
「私にとっては○○教育が一番いいけど、みんな違ってみんないい」と
お互いに正しく理解し合って、認め合うことができたらいいなと思います。
ではでは。

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。