家族

 

今回は、「夫婦の教育観を共有する」というテーマに触れてみたいと思います。

 

『生きる力』をはぐくむ学校・園を選ぶときに起こりやすいのが、
「夫婦で意見が合わない」ということです。
多いパターンは、ママが熱心で、パパがそれを理解できていないパターン。
これがこじれて、子どもとママだけ単身で移住したり、
離婚になったりということすらあるようです。
特に、幼児教育の段階ではママにお任せだったのが、
学校になるとパパが反対する、ということが多いようです。
学費のこともある上に、ママは子どもの気持ちや自主性を尊重したいと思っても、
パパは社会に適応できるよう学力をつけさせないと、という立場に立つことが多いようです。
こういうとき、説得したい側は、つい、「ここの教育はね……」と、
その学校・園の教育のいいところをどう伝えるかに必死になってしまいますが、
まず大切なのは、二人自身の「教育観」を共有し、お互いに理解することです。
これは早いほどよくて、学校より園選びの段階から、もしくはもっと早い段階から
(入園前、出産のとき、妊娠中、新婚中、結婚前……!?)
やっておけたら理想ですね。
「教育観を共有」というと難しく感じますが、とてもシンプルで、
「過去にどんな経験をしたか」という事実と、
「今それはどんな考え方、行動に影響しているか」ということを話し合うことです。
いきはぐの家庭教育ワークショップでは、
「自分が影響を受けてきた人やものは?」という質問で、
幼稚園・小学校・中学校・高校・大学・社会人・結婚後……と、ひとつひとつ振り返って
誰と、どんなエピソードがあったかを思い出してもらいます。
そして、「そのエピソードを踏まえて、お子さんに伝えていきたいこと」について
言葉にして書き出してもらいます。
すると、「この教育にピンときたのは(こないのは)、これが理由だったんだ」
ということが分かります。
それが、お互いの理解と納得の第一歩になります。
……と思って、いきはぐでワークショップを企画しても、
なかなか「夫婦で」参加できる方は少なく、ママだけというのが多いのが悩みですが……
(それができれば苦労はない、という声が聞こえてきそうです)
改まって時間をとってやるのは難しそうというときは、
話しやすい時間のあるタイミング(旅行中の車の中とか)でなにげなく聞いたり話したり、
子育てイベントに誘ったり本を読んでもらって感想を聞くなど、
少しずつ理解し合っていく方法もあると思います。

子どもに伝えていきたいことも話し合って共有できれば、学校・園選びだけでなく、
家庭での子どもとのコミュニケーションにも、もちろん夫婦の関係にも、とてもプラスになります。
夫婦で子育て方針について改めて話をする機会は意外とないのが現状だと思いますが、
当たり前にこんな話ができるようになったらいいですね。
ではでは。

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。