photo by 箕面子どもの森学園
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(2)「教育内容」の特徴を掴む

その2.現場の教師やスタッフが企画するタイプ

 

様々な教育を、

1.体系的なカリキュラムや教員資格があるタイプ
2.現場の教師やスタッフが企画するタイプ
3.子どもの希望が中心のタイプ
という三つのタイプに分けて見たうちの、
「1.体系的なカリキュラムや教員資格があるタイプ」が前回の話でした。

今回は、「2.現場の教師やスタッフが企画するタイプ」を解説します。

このタイプは、カリキュラムやメソッドがはっきり決まってはいなくて、
それぞれの学校の方針によって、現場の教師やスタッフが授業内容を企画します。
学校でいえば、A.S.ニイルのサマーヒルスクール、デューイ、フレネ教育、イエナプラン…などに
影響を受けたところや、独自のメソッドでやっているところの多くがこのタイプです。
ただ、カリキュラムや教員資格がないため、「○○教育の学校」というよりも、
○○教育に影響を受けつつ、ほとんどその学校が単独でやっているという感じです。

(幼児教育では、レッジョ・エミリアや、独自のメソッドのところはこのタイプといえると思います。
ただし、今回の解説は、幼児教育を入れるとちょっとややこしくなるので、
学校の話だけしたいと思います。)

さて、このタイプの学校には共通したスタイルがあります。
「基礎学習+テーマ学習+自由研究」です。
●基礎学習 …スキル的な土台を学ぶ
(国語・算数など)
●テーマ学習 …あるテーマを色々な角度から掘り下げることで、科目横断的に学ぶ
(テーマ例:水について、虫について、料理について、演劇について、農業について…など)
●自由研究 …子どもが自分で興味のあることを研究しながら学ぶ
(お金について調べる、○○をつくる、作曲をするなど)
学校によって呼び名は色々ですが、だいたいこの3本柱です。

このスタイルは、「総合学習」が導入された公立学校でも取り入れられやすく、
海外では、フレネ教育やイエナプランの公立学校もあります。
日本でも、先生が自分のクラス単位で取り組むこともできなくはありません。
ただ、学校単位で取り組んでいるところの方が、やっぱり自由度が高く、
色々な工夫をこらすことができます。
基礎学習であっても、一斉授業はせず、個別指導をしたり、テーマ学習の中で学ぶなど、
子どものペースで学べるようにしていることが多いです。

このスタイルの場合は、教師やスタッフの自由度がとても高いので、
現場の子どもたちに合わせて柔軟に企画していけるところが魅力です。
一方で、教師やスタッフにとって、授業の準備は全部自分でやるので大変です。
また、学校にとっては、教師・スタッフの「育成」を全部その学校でやるので大変です。
教師やスタッフの資質に基準がないので、
それぞれの学校の中でしっかり方針を共有しないと、
一貫性がなくなってしまう可能性もあります。

学校を選ぶときは、「○○教育だから」というより、学校単位で選ぶことになります。
体験入学をしたり子どもたちの発表会などを見たりして、
その学校の方針が自分にとってしっくりくるかを見極めるのが大切だと思います。
次回は、「3.子どもの希望が中心のタイプ」を解説したいと思います♪

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。