リレーコラム 私の考える「『生きる力』をはぐくむ」とは?

第14回
有限会社あきゅらいず美養品
平野知実 さん

 

凍てつく夜の帰り道。
冬空に舞う星たちの光に、明日の希望を見る季節。

はじめまして。
有限会社あきゅらいず美養品の平野知実(ひらのさとみ)と申します。
現在は、「傍楽(はたらく)」を経営理念とする同社にて、
「自分らしくはたらく人を増やす」ということをテーマに、
採用・育成・制度・労務などの人事機能を担いながら、
自由と自立を生きる企業づくりにチャレンジ中です。

さて、 「生きる力」とは何か?
この問いに対し、私であれば、
「関係するあらゆる物事に対して、自分なりの答えを思考し、行動する力」
だと定義します。
そして、この力をはぐくむために必要な力が、「想像力」と「創造力」だと考えています。

生きる、ということは、関係し続けることだと思います。
目の前にいる人と。心と身体と。人類と。社会と。自然と。
ありとあらゆる物と、「私」が、関係し続ける。
その中で五感が作用し、喜怒哀楽が生まれるわけですが、それこそが、
「生」の実感値なのではないでしょうか。

関係するというのは、どういうことなのか?
考えていて、気づいたこと。
「関係」という熟語には、「係」という字があります。
「係を以って関わること」、つまり、
「相手に対して自分が役割を担う」ということが
「関係する」ということだと思い至りました。

だけど、関係するには勇気が入ります。
役割を担うということは、相手と自分の「違い」を認識し、
立場をとらなければいけないからです。

「違い」を認めることが 自分の存在を否定されているかのように感じるとき、
そこに境界線を引いてはっきりと隔ててしまったり、相手を攻撃したりしてしまいがちです。

そしてその事は、悲しみと怒りが、
次の悲しみと怒りを生み出すという 構図を生み出してしまうと思うのです。
(それが極限まで大きくなったものが「戦争」なのではないでしょうか)

そうならないために、あるいは、それを乗り越えるのが、
「想像力」と「創造力」だと思うのです。

私は、年間を通じて、数100人の学生や、社会人の方々のキャリア相談や、面接に立ち合います。
どこか漠然とした不安や、自信のなさ。
それは私自身がずっと持ち合わせてきたもの、持ち合わせているものであり、
そのお気持ちもよく分かります。
だからこそ、
何かの力になりたい!
負けないでほしい!
と思い、1年に1度、
「みんなちがって、みんないい」
という、生き方・はたらき方を発見する、一日がかりのワークショップを開催して3年目になります。

誰もがみんな、オリジナルの可能性を持っていて、
誰もがみんな、いろいろな問題や希望を持って、
いろいろな努力をして、そこにいる。
それらの違いを、お互いに認め、ぶつかり合って理解し、
経験を出し合って結びつけ、新しい知識や考え方、
変化や 発展、未来をつくろうとするときに持つときに、
多様性が機能し、新しいアイデアや価値が生み出される。

「みんなちがって、みんないい」というのは、
「同じでいいよね」、「あなたはあなたでいいよね」と、
なんとなく対立を避けたり、境界線を引くのではなく、
関係し、作用し合っていきていく中に生まれる存在承認。
その連続性が、
「関係するあらゆる物事に対して、自分なりの答えを思考し、行動する力」
をはぐくんでいくのではないでしょうか。

思いやりをベースに対話を重ねていく、
そんな場づくりが自分の仕事や活動でしていきたいことなのかもしれません。

【今回の執筆者】
有限会社あきゅらいず美養品
平野知美 さん
http://www.akyrise.jp/
1983年12月8日生まれ。大学で芸術学を学んだあと、人材コンサルティング企業に入社。
3年目に離職、フリーランスを経て、現在は有限会社あきゅらいず美養品の人事。
「傍楽(はたらく)」というのが本来の仕事の在り方だと捉え、自由と自立を生きる企業づくりにチャレンジ中。

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富岡 麻美

富岡 麻美

1975年、愛知県生まれ。フリーランスライター。2児の母。大手企業数社でのアシスタント、秘書を経て結婚。海と山に近いまちで、子育てをしながらライフワークであるライティングおよび各種NPOの活動に従事。子どもの誕生がきっかけで幼児教育に興味を持ち、独学で学ぶ。様々な教育法を取り入れながらも独自のスタイルで、勝手気ままな育児の真っ最中。2012年より「NPO法人いきはぐ」ライターとして活動。