リレーコラム 私の考える「『生きる力』をはぐくむ」とは?

第18回
ボイストレーナー
永井淑子さん

『もう~!なにやっているの!!』
『ちょっと!時間がないの!急いで!急いで!』
と子どもに一度くらい言ったことありますよね?
でも、その口調を、子どもが、自分そっくりに話すことありませんか?

子どもの音を聴く力は6歳くらいまでに出来上がると言われています。
6歳までの敏感な時期、最も多く接するのは母親ではないでしょうか。
ヒステリックな声を子どもが真似てしまう。
母親が子どもに与える声の影響はとても大きいのです。

ですから、その時期の子どもの前で、ヒステリックな声を出してはいけません。
一方で、逆にとらえれば、お母さんが表現豊かな話し方をすれば、
表現豊かな話し方をする子どもに育てることもできます。
ひいては、大人になったときのコミュニケーション能力にも繋がってくるのだと思います。

では、いま、何ができるでしょうか。
たとえば、バスの中で、子どもが騒ぎ始めたとしましょう。みなさんは、どうしますか?
中には、大声で「静かにしなさい!」という方もいることでしょう。
でも、それでは、その口調が、そのうち真似されるのがオチで、あまりいい方法とは思えません。
そこで、お母さん自身がこそこそ話をするような小さな、小さな声で
『ここはね、静かにする場所なんだよ』といってあげたらどうでしょう。
お母さん自身が、表現豊かに話すことで、意志も伝わるでしょうし、
その子の話し方も表現豊かなものになるでしょう。
言葉がなかなか通じない、小さな子どもには、とくに有効だと思います。

そして、普段の話し方だけでなく、絵本の読み方にも、
面倒がらず、一工夫加えてみてはいかがでしょうか。
たとえば、桃太郎なら「おおおおおおきな、おおおおおおきなモモ」といったように、
大げさに読んでみるのです。
毎日、いろいろな本で続けていれば、きっと表現豊かな子どもに育つはずです。

昨今、言葉遣いが悪い子どもたちが多く見受けられます。
しかし、胸に手をあてて考えれば、その原因は親かもしれません。
まずは、自分たちの話し方から改めてみましょう。

【今回の執筆者】
ボイストレーナー 永井淑子さん

大学卒業後、アナウンサーとしてテレビユー福島(TBS系列)に入社。
ニュースキャスターを務め、日々取材に。
その後、声を活かした仕事に就こうとラジオ局、茨城放送(IBS )に入社。
退社後は子育てをしながらボイストレーナーとして活動。声優学校などで指導にあたる。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100004406010519

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富岡 麻美

富岡 麻美

1975年、愛知県生まれ。フリーランスライター。2児の母。大手企業数社でのアシスタント、秘書を経て結婚。海と山に近いまちで、子育てをしながらライフワークであるライティングおよび各種NPOの活動に従事。子どもの誕生がきっかけで幼児教育に興味を持ち、独学で学ぶ。様々な教育法を取り入れながらも独自のスタイルで、勝手気ままな育児の真っ最中。2012年より「NPO法人いきはぐ」ライターとして活動。