(3)「運営」の特徴を掴む

その3.法的な位置づけ

法律

自分にぴったりな学校・園と出会うために、

「教育内容」だけではなく、「運営」の面も知ることが大切です。
前回までは、「地域との関係」について解説しました。
今回は、「法的な位置づけ」についてお話したいと思います。

法的位置づけとは、要するに、運営母体の「法人格」が何であるかということです。
いきはぐで取材している『生きる力』をはぐくむ学校・園は、法人格が様々です。
学校法人、NPO法人、社会福祉法人、社団法人、株式会社、任意団体、個人事業主など。

学校の場合は、このうち学校法人のみが「私立学校」として認可され、
それ以外の法人格で運営する場合は、いわば「無認可」ということになります。
現在の法律では、私立学校として認可されるには億単位の莫大な資金が必要な上、
様々なクリアすべき規定も発生するので、
いきはぐで取材する学校は、無認可のところもたくさんあります。
幼稚園・保育園の場合は、学校よりも基準がゆるやかなので、
いきはぐの取材先にも、認可(認証)を受けている幼稚園・保育園も少なくありません。
もちろん、特に受けていない園もたくさんあります。

小中学校の場合、無認可であることのもっとも大きなデメリットは、
地元の公立学校とのやり取りが発生することです。
無認可の学校に通う子どもは、現行制度上、法的な学籍が地元の公立学校になります。
なので、その公立校に説明に行って理解を求める必要があります。
対応は、公立校(主に校長先生の判断)によってまちまちのようです。
ただし、卒業できないとか進学できないということはありません。
幼稚園・保育園の場合は、義務教育ではないこともあって、
実質的なデメリットは、学校ほどはありません。

また、学校・園に共通することとして、
認可(認証)がない場合、当然ながら補助金などの公的な支援がないので、
運営には、多くの方からの私的な支援や協力が必要です。
ただこれは、これまで「保護者との関係」などで解説してきた通り、
学校・園によって運営のあり方は色々です。
学費・月謝についても、一概にどういう場合が高い・安いとはいえず、
学校・園によりけりです。

無認可というと、「本当は認可を受けたいけど、受けられないところ」
などと思われるかもしれませんが、そういうわけではありません。
受けない方が、何でも自由にできるというメリットもあります。
色々なこだわりや理念から、あえて認可は受けないという学校・園もたくさんあります。
逆に、あえて認可を受けることにこだわったという学校・園もあります。
法人格には、そうした理念や今後のビジョンが現れているといえます。

選ぶ際のポイントとしては、法人格が○○だからいいとかダメとか決めるのではなく、
これまで解説してきた、教育内容や運営スタイルを含めて、自分たちに合うか合わないかを判断することです。
法人格が○○だとデメリットが大きいとか劣っているとかいうことではないし、
逆に○○だとメリットがあるとか優れているとかいうことではない、というのが、
今回お伝えしたかったことです。

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。