◆オルタナティブ教育 ―国際比較に見る21世紀の学校づくり
著/永田佳之

日本で数少ない、オルタナティブ教育のアカデミックな研究者である
永田佳之氏の著書です。
いきはぐが「『生きる力』をはぐくむ教育」と称している教育は、
ほぼこの本の「オルタナティブ教育」の定義に当てはまります。
オルタナティブとは、「もう一つの、代替の」という意味ですが、
この「メインストリームとは異なる」教育が、
世界各国ではどう扱われているかが研究・分析されています。
例えば、法的な位置づけや財政支援などが、国によってかなり異なることや、
その背景となる各国の考え方や歴史を知るのは、
日本のこれからの学校支援・園支援のあり方を考える上で、とても参考になります。
また永田氏はこの著書で、オルタナティブ教育の意味を、
その「教育内容」(例えば『生きる力』をはぐくむ、といった考え方)だけでなく、
「オルタナティブ(=少数派)であること自体」も積極的に捉えています。
「健全なマイノリティが1割程度いることが、社会全体に健全性をもたらす」
という考え方も、『生きる力』をはぐくむ教育の位置づけや存在意義に
これまでとは違う角度からの気づきを与えてくれるのではないでしょうか。
約10年前の本で、内容もアカデミックな本(しかも高い)ですが、
今だからこそ読む意味のある一冊です。

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。