◆ニキーチン夫妻と七人の子ども
著/レーナ・アレクセエヴナ・ニキーチナ、ボリス・パーブロヴィチ・ニキーチン

プレジデントbabyの記事でも紹介した、ニキーチン夫妻の著書です。
ニキーチン夫妻が、夫婦の対談のような形で、
自分たちの7人の子どもの子育てについて語っている本です。
夫妻が暮らしたのは旧ソ連で、原著の出版は1979年。
時代も文化も全く違いますが、今の私たちが読んでもとても参考になります。

ニキーチンといえば、「真冬でも裸で外に連れ出す」とか、
「知育玩具(ニキーチン積み木)」「家庭内体育館」といった
センセーショナルな部分が取り上げられがちですが、
この本がユニークなのは、「夫婦で書いた子育て本」であることです。
世の中と違った教育(その内容はまさに『生きる力』をはぐくむ教育なのですが)、
をするにあたって、ときには夫婦で「共同戦線」を張ったり、
ときには議論をしたり、考え方の違いがあったり、だからこそ役割分担をしたり……
夫婦で共に子育てをしていく様子が、とても素敵だと感じられます。

また、ニキーチン夫妻は、
常に誠実に自分たちを振り返りながら、ときに失敗を認めて反省したり、
子どもに学びながら、子どもと共に家族をつくっています。
具体的な方法だけでなく、そのプロセスこそが参考になると思います。

ニキーチン夫妻の教育は、あくまで一家庭内の実践で、
シュタイナーやモンテッソーリのように「幼稚園」ではないので、
今の日本ではマイナーな方だと思います。
でも、子育て中の方や、ホームスクーリングをしたい方などには、
ぜひ読んでみることをおすすめしたい本です。

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。