家

今回は、「住む場所選び」というテーマを考えてみたいと思います。

日本にある幼稚園が約13,000ヵ所、保育所が約23,000ヵ所、小学校が22,000校。
一方、いきはぐで紹介しようとしている学校・園は、合わせても200~300ヵ所程度。
全体の割合でいえば0.5%程度です。

そうした学校・園が、たまたま通える範囲にあることはまれです。
私がインタビューしてきた保護者の方の中にも、
かなりの割合で「ここを目的に住む場所を決めた」という人がいます。

特に3.11以降は、震災を機に移住して、さらにそれを機にオルタナティブな学校・園を
選んで通うという事例が、かなり増えたと聞きます。
実際にインタビューをしても、特に西日本・北海道・沖縄では、そうした人が多くいます。

これはおそらく、もともとオルタナティブ教育に興味があったけど
もとの地域だったら通えなかったかも、という層が多くいたことを示していると思います。
震災というショッキングな出来事が、『生きる力』の大切さを気づかせたという面もあると思いますが、
もともと興味があって、移住という選択肢ができたことで背中を押された、
という人が多かったのではないでしょうか。

そして、こういった移住よりももっと多いのは、
結婚・出産、あるいは転勤に伴って、もともと引越しが必要だったときに、
『生きる力』をはぐくむ学校・園も視野に入れて、住む場所を検討したという人です。
中には、その学校・園のためだけに引っ越したという人もいますが、それは少数です。

つまり、「学校・園のためだけに引っ越す」というハードルを下げれば、
もっと『生きる力』をはぐくむ学校・園を選択できる人は増えると思うのです。

つまり、引越しのタイミングの前、具体的には「結婚・出産」の前のタイミングで、
『生きる力』をはぐくむ学校・園の情報が届いていればいいわけです。
そうした引越しの際に、周辺の学校・園を考えること自体は、ごく一般的ですし。
というわけで、結婚前後のカップルや、出産前後のご夫婦をターゲットにした
アプローチを、もっとしていけたらいいなと思いました。

もちろん、一番の理想は、どんな地域に住んでも、
通える範囲に『生きる力』をはぐくむ学校・園があって選べる、という状態です。
このためには、少なくとも今の倍以上の『生きる力』をはぐくむ学校・園がなくてはなりません。
それには、学校・園を作りたい人への支援が必要となります。

どちらも、個別の学校・園だけではなかなか難しい部分もあるので、
ぜひ、いきはぐの役割として挑戦していきたいです!

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。