虹

前回から、「学校をつくる」というテーマで連載を始めました。
(前回のコラム⇒http://ikihug.com/blog/?p=3066)

連載第1回は、学校作りは「桶作り」に似ている、というお話でした。
そして、学校を作るために必要な「桶の板」とは、
●教育理念
●教育方法
●財政
●土地・校舎
●スタッフ
●子どもたち
●保護者との関係
である、ということを書きました。

今回は、「教育理念」について考えてみたいと思います。

教育理念は、その学校のもっとも大きな柱となる部分です。
教育理念において大切なのは、【共感性】です。
学校の運営メンバー、教員が心から共感できることはもちろん、
保護者や支援者などにも共感してもらえるものである必要があります。

では、人の共感を得るために必要なものは何でしょうか?
もっとも重要なのは、【分かりやすさ】だと思います。

以前私がREADYFOR?というクラウドファンディングサイトで寄付集めをした際、
その方法を学ぶためのセミナーで、一番心に残ったことがあります。それは、
「人々の行動を促すのは、感動や理解ではなく、共感である。
共感を集めるためには、心を動かす物語や、正確な説明よりも、
まずはじめに【分かりやすいメッセージ】が必要である。」
ということです。

経営の神様と言われるP.F.ドラッカーも、非営利組織のマネジメントについて
次のようなことを書いています。
「使命を効果的に表現するには、それを短く、焦点を絞ったものにする必要がある。
それはTシャツに記せるほど簡潔であるべきだ。」
(非営利組織の成果重視マネジメント/ダイヤモンド社)
Tシャツに記せるほど簡潔、というのは、それほど「一見して分かりやすい」という
ことだと思います。
現代だったら、HPのトップに一行載せる、といったことかもしれません。

例えば、きのくに子どもの村学園という学校は、HPのトップに
「まずは子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く。」
というA.S.ニイルの言葉が載っています。パンフレットなども同様です。
これはとてもいい例だと私は思います。
また、シュタイナー教育であれば、「自由への教育」という言葉が、
モンテッソーリ教育であれば、「一人でできるのを手伝う」という言葉が、よく使われます。

人の共感を集められなければ、学校・園は成立しません。
分かりやすく表現できないのであれば、
そもそも考えが整理できていない可能性があります。
学校に関わる人々全員が心から共感でき、
運営においての壁にぶち当たったときに、いつも立ち戻れるような
教育理念が必要です。
ではでは。

 

※いきはぐでは、上記テーマで講演・勉強会・個別相談などを受け付けています。
お問い合わせはinfo@ikihug.comまでお気軽にどうぞ!

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征矢 里沙

征矢 里沙

1983年、愛知県生まれ。高校2年生のとき、恩師との出会いがきっかけで、「日本の教育を変えたい」という志を抱く。慶應義塾大学総合政策学部に入学し、シュタイナー・サドベリー等のオルタナティブ教育を研究。2006年に大学卒業後、株式会社リクルートに就職。2012年、会社を卒業して「NPO法人いきはぐ」を起業、代表を務める。2013年5月に出産、1児の母。