お金

前回までは、「財政」について、その中で法人格がまず重要という話から、
「①学校法人」および「②学校法人以外の法人格」について解説してきました。

今回は、設立・運営時において、財政面で検討すべき項目を考察したいと思います。

学校を設立・運営する際、検討すべきなのはざっと以下の項目かと思います。

◆設立資金はどれぐらい必要になるのか?
・土地・校舎の初期費用、設備・備品、プール金など

→これは、前回と前々回に書いた通り、法人格や人数・場所等によってかなり変わってきます。
どんな法人格でも、校舎は保護者や子どもたちなどと一緒にセルフビルドをしたり、
設備・備品は寄付や寄贈で賄うなどの工夫をしているところが多いです。
また、どんな形態にせよ、数年分の運営資金は
最初にプールしてあった方がよいかと思われます。

◆運営資金はどれくらい必要になるのか?
・家賃・ローン、教職員給与、光熱水道費、消耗品など

→最も重大なのは土地・校舎の賃貸費(又はローン)と、教職員給与です。
土地・校舎については前回と前々回にも触れましたが、立地・広さと費用の兼ね合いは悩みどころです。
この点は、また次回「土地・校舎について」で再度考察したいと思います。

◆特に、教職員給与をどのように設定するか?

→運営資金のうち、もっとも悩ましいのは教職員給与です。
これまでの取材では、平均給与は10万円前後~20万円前後くらいで、
一般の教員に比べると低いかと思います。
そもそも熱意のあるスタッフが多いので、給与が低くて定着しない・辞めたという例は
一般の職場よりはかなり少ないようですが、
やはりあまり低いと、雇える人の属性が固定される(女性や、独身者、シニア等が多くなる)、
最初はよくても新規の雇用が難しい、といった面はあるかと思います。
「スタッフ」の回でも考察したいと思いますが、
教職員と運営側が、どれだけ腹を割って話し合えるかが重要だと思います。

◆学費・校納費はどれくらいにするべきか?
・入学金、授業料、諸費用、会費、寄付金など
・奨学金について

→学校法人(私立)の学校が公立よりも学費が高いのは常識ですが、
それ以外の法人格(認可外)の学校でも補助金がない分、
同じくらいかそれ以上に学費は高くなります。
授業料は平均月4~6万円くらい、入学金は平均10~30万円くらいです。
教材費や課外学習の費用などの変動費は、別途徴収することが多いです。

奨学金を公式に設定している学校は、多くありませんが、
例えば入学後に急な事情があった場合は個別に相談を受けたり、
多く払える人には多めに払ってもらい、難しい人に無期限の貸付をする
といった相互扶助の仕組みを持つ学校もあります。

現実として、こうした学費のために入学できる人が限られるという点は
オルタナティブ教育の悩ましいところです。
「結局、高いお金が払える人が好きで通ってるんでしょ?」
と思われてしまう面があります。
◆他の収益はどれくらい必要か?
・寄付金、イベント収益、助成金、一般会員会費など

→学費で足りない分は、主に寄付金等で賄う必要があります。
(学費だけで足りるというケースの方が稀です)
他、お祭り・バザー・勉強会などのイベント収益で地道に稼いだり、
NPO会員や後援会などの会費を設定している場合もあります。
歴史ある大手の私立学校であれば、地位も収入もあるOB・OGからの寄付金が大きいですが、
日本のオルタナティブ教育においては、そうした層が育っていくのは
まだこれからだと思われます。
こうした財政に関する項目や具体的な金額などははデリケートですが、
学校の設立・運営を支援していくために、
今後、いきはぐで本格的に調査できたらと考えています。
そして将来的には、学校の設立・運営を支援するファンドや、
生徒・職員志望者への奨学金を作るのが目標です。
もし同じ志を持つ方がいましたら、ぜひご連絡下さい♪
次回は「土地・校舎」についてお話したいと思います!
ではでは。

※いきはぐでは、上記テーマで講演・勉強会・個別相談などを受け付けています。
また、質問等がありましたら、お気軽にinfo@ikihug.comまでご連絡下さい!